前立腺がんの最新治療!!陽子線をピンポイント照射?再発がんも超音波で攻撃?

 

切らずに治す
前立腺がん

 

医療技術の進歩で、がんを手術することなく治療できるようになっています。
今回は患者が増える、前立腺がんの最新治療をお伝えします。

 

治る!最前線
増加する前立腺がん

 

名古屋陽子線治療センター。

60代の男性患者が、診察に訪れていました。

 

男性は、膀胱の近くにある前立腺に、がんが見つかりました。
前立腺とは、男性にしかない臓器で、主に精液を作る役割を担っています。

 

排尿や射精を司る神経が通る、重要な臓器。

 

がんが進行した場合、手術で前立腺をすべて切除しなければなりません。
しかし、手術後は男性機能を失ったり、尿が垂れ流しになるといった、後遺症が残ることもあります。

 

男性患者
「ちょっとおしっこが出にくい、
ちょっとぼうこう炎みたいな感じで、泌尿器科にいったら、がんが見つかった」

 

現在、前立腺がんの患者数はおよそ18万人。
10年前の3倍以上に増えています。

 

主な原因は、高カロリー・高脂肪の食事と言われています。

 

東京医科大学茨城医療センター
泌尿器科
青柳 貞一郎 教授
「早期の前立腺がんは、ほとんど症状が出ないです。

 

進行してしまって、例えば骨に転移した場合、腰や背中が痛いという転移による症状によって、初めて前立腺がんであったことが分かるということが、現在でもあります。

 

骨に転移すると、確実に命に関わる場合が出てくる」

 

患者が増え続ける前立腺がんに、今手術をしない新しい治療法が登場しています。
医療現場の最前線をお伝えします。

 

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前立腺がんの最新治療
陽子線をピンポイント照射

 

名古屋陽子線治療センターは、2014年1月から前立腺がんの新しい治療を行っています。
治療に使うのは、陽子線照射装置。

 

放射線の一種である陽子線を使い、がんをピンポイントで治療します。
陽子線を作るのは、シンクロトロンと呼ばれる巨大な装置。

 

このシンクロトロンで、陽子を光に近い速度まで加速させ、がんに照射します。

 

これまでの放射線治療に使われてきたX線は、体の奥に行くほど線量が弱くなるという弱点がありました。
陽子線は、体の奥で最も強くなる性質があるため、正常な臓器への副作用を減らしながら、がんだけをピンポイントで攻撃できます。

 

被曝を避けるため、スタッフたちは治療室の外で、モニターを見ながら操作を行います。
今回の治療では、さらに最新の技術が使われています。

 

これまでの陽子線治療では、がんの幅に合わせて陽子線を照射していました。

 

新しい技術は、スポットスキャニング照射法と呼ばれ、電磁石を使って細い陽子線を曲げながら、がんを塗りつぶすように照射します。
複雑な形をしたがんも、正確に治療できます。

 

およそ15分で治療が終わりました。
1日1回、およそ40回繰り返します。

 

治療費は保険が効かず、およそ300万円です。

 

検査画像を見ると治療後、がんは小さくなっています。
進行したがんも治療可能です。

 

名古屋陽子線治療センター
陽子線治療科
荻野 浩幸 部長
「前立腺の形がいびつな場合や、がんが前立腺の外に出ている場合に、形状に合致した照射法を選択できるようになる」

 

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前立腺がんの最新治療
再発がんも超音波で攻撃

 

早期のがんや、放射線治療の後に再発したがんを治療する新しい方法も登場しています。
60代の男性の治療が行われていました。

 

治療に使うのは、大きな筒状の器具です。
この器具には、先端から強力な超音波が出る機能が付いています。

 

先ほどの器具を、患者の肛門から挿入します。

 

そして、大腸の中に出た器具の先端から、前立腺がんに向けて強力な超音波を照射します。
超音波が当たると、およそ90℃の熱が発生します。
この熱で、がんを焼き殺す仕組みです。

 

この治療法は、「高密度焦点式超音波療法」と呼ばれます。

 

器具の先端には、超音波を使った撮影装置も付いています。
医師が治療中に撮影した画像を見ながら、前立腺の位置を確認します。

 

前立腺の画像を見ると、全体にがんが広がっています。
医師が器具の位置を微調整しながら、超音波を照射して行きます。

 

熱が発生した部分が、徐々に赤くなって行きます。
3時間かけて、ゆっくりと前立腺全体に超音波を当てます。

 

治療が終わりました。
治療費は保険が効かず、およそ100万円です。

 

患者の検査画像を見ると、治療後がんが小さくなっています。

 

東京医科大学茨城医療センター
泌尿器科
青柳 貞一郎 教授
「放射線は一度照射すると、もう一度許容量以上に放射線を照射することはできない。

 

放射線治療を行った後に、前立腺がんが残っていたり、再発した場合に放射線治療後に治療できる」

 

新しい技術が登場する、前立腺がんの治療。
しかし、早期発見・早期治療が何より重要です。

 

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